日程・場所
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦 SUPERBIKE RACE in KYUSHU
大分県・オートポリス(1周=4.674km)
2024年9月7日(土):公式予選・レース1 天候:晴れ時々曇り コース:ドライ
8日(日):決勝・レース2 天候:晴れ コース:ドライ
結果
JSB1000
32 野左根航汰
Race 1 予選3番手(タイム:1分47秒735)決勝:4位
Race 2 予選3番手(タイム:1分48秒449)決勝:4位
ST1000
30 作本輝介
Race 1 予選8番手(タイム:1分51秒795)決勝:8位
Race 2 予選10番手(タイム:1分52秒311)決勝:6位
47 羽田太河
Race 1 予選PP(タイム:1分50秒731)決勝:優勝
Race 2 予選PP(タイム:1分51秒142)決勝:2位
J-GP3
27 タナチャット・プラトゥムトーン
予選12番手(タイム:2分01秒415)決勝:9位
JSB1000表彰台まであと一歩 代役参戦の羽田太河がST1000を制す!
全日本ロードレース選手権シリーズは、シーズン後半戦に突入。第6戦は唯一の九州開催となるオートポリスラウンド。前週に事前公開テストが予定されていたが、台風10号の影響を受け中止となり、レースウイークから走行が始まった。今回の第6戦オートポリスと第7戦岡山国際は、渡辺一馬の代役として鈴鹿8耐も一緒に戦った羽田太河を起用。初めてのST1000クラス参戦になるだけに、事前テストを走っておきたいところだった。
チームは、第5戦もてぎ2&4レースから短い時間の中、Astemo様、MITSUBA様のご協力もありJSB1000マシンをアップデートし、オートポリスに持ち込んだ。今回は、ST1000クラスも2レース制となっており、土曜日に予選とレース1、日曜日にレース2が行われた。天気はオートポリスには珍しく、レースウイークを通してドライコンディションとなり、日曜日が一番気温も上がった。
公式予選からJSB1000クラスの野左根は積極的な走りを見せセッション終盤に1分47秒台に突入。1分47秒735をマークし、ヤマハファクトリーの2台に続く3番手につける。レース2のグリッドを決めるセカンドラップタイムでも3番手につけ、両レースともフロントロウを確保した。
迎えたレース1。今回も好スタートを見せた野左根は、2番手につけると2周目には中須賀選手をかわしトップに浮上する。しかし、ジャンプスタートの判定がくだされ、ライドスルーペナルティとなってしまう。野左根自身もチームも納得いかない判定だったが、ルールに従いペナルティを受けると、ほぼ最後尾までポジションを落としてしまう。諦めずに前を追って行くと8周目に転倒がありレースは赤旗中断。7周終了時点の順位でグリッドに並び、残り8周で2度目のスタートが切られる。野左根は、16番手グリッドからスタートダッシュをかけオープニングラップで5番手まで上がると、2周目には4番手に浮上。そのまま単独走行となり4位でゴール。ペナルティは不本意なものだったが、赤旗中断は吉と出る結果となった。
レース2でも好スタートを切った野左根は、2周目にヤマハファクトリーの岡本選手をかわして2番手に浮上。トップの中須賀選手を追うが、3周目に岡本選手に抜き返されると、そこからは名越選手、水野選手、岩田選手と3位争いを繰り広げる。7周目に水野選手が転倒すると、名越選手と何度も順位を入れかえるバトルを展開。レース終盤になると高橋選手が追い上げて来ると前に出ていく。最終ラップに名越選手が転倒し、高橋選手を追うが惜しくも届かず4位でチェッカーフラッグを受けた。
ST1000クラスは、羽田が予選から気合いの入った走りを見せダブルポールポジションを獲得。作本はマシンセットとライディングがまとまらず8番手と10番手と明暗の分かれる結果となっていた。
迎えたレース1。羽田は好スタートを決めホールショットを奪う。すぐに國井選手にかわされるものの、3周目に抜き返すとレースをリード。トップグループは5台が形成し、7周目に國峰選手にかわされるが、すぐに抜き返すと、そのままトップの座を譲らずゴール。初参戦のST1000クラスで優勝を果たしたのだった。羽田はレース2でもトップ争いを繰り広げ、最後は國井選手との一騎打ちとなる。最終ラップの第2ヘアピンでオーバーテイクを仕掛けようとしたが、イエローフラッグが振られており勝負できず。悔しい2位となったが大活躍のオートポリスラウンドとなった。
作本はレース1を8位で終えると、レース2に向け大きな変更をするトライを行った。それが良い方向に行きレース2は6位でフィニッシュ。まだ満足いく状態ではないが次戦は、得意とする岡山国際サーキットでの巻き返しに期待がかかるところだ。
J-GP3タナチャット・プラトゥムトーンは今回も初コース。慣れない環境の中でセッションごとにタイムを上げ、決勝は8位争いを繰り広げる。何度もポジションを入れかえ9位でゴール。目標としていたシングルフィニッシュを果たした。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager
「今回のオートポリスラウンドもAstemo様、MITSUBA様を始め多くの皆様にご協力をいただき感謝申し上げます。JSB1000の方は、さらにバージョンアップをして臨んだのですが、まだ力を出し切ることができなかった部分がありました。その中でも予選では3番手になりましたし、トップとの差は着実に縮まってきています。レース1では納得いかないペナルティもありましたが、まだまだ課題が残っているのが現状です。Astemo様もすごく力を入れてくれていますし、次戦、岡山はテストがあるので、そこでしっかり仕上げて最終戦鈴鹿までに野左根を優勝させたいと思っています。ST1000では、渡辺の代役として羽田に参戦してもらいレース1で優勝、レース2でも2位と良いレースをしてくれました。作本の方は、普段レースウイークでやらない部分も変更して挑みました。この後、ARRCマレーシアに代役参戦するので、そこでもセットを進めて、作本の得意な岡山に臨みます。J-GP3のタナチャットは慣れない環境の中で成長してきました。この後のアジアタレントカップでの活躍に期待しています」
JSB1000 RIDER #32 野左根航汰 KOHTA NOZANE
「事前テストが台風で中止になってしまい、レースウイークに入ってから新しいパーツを試しながら、自分自身もライディング面で対応できていたので、全体的なパフォーマンスが上がっている手応えがありました。オートポリスは特にタイヤマネジメントが重要なのですが、温存していたつもりが厳しい状態になってしまっていたので、もっと改善していきたいです。今回は表彰台が見えていたので、自分も表彰台を獲りたかったですし、チームにプレゼントしたかったので、すごく悔しいです。マシンもどんどんアップデートしてくれていますし、次戦岡山こそ勝負していきたいです」
ST1000 RIDER #30 作本輝介 KOSUKE SAKUMOTO
「前戦SUGOラウンドからの流れで、いろいろ試したのですが、走り出しから、うまく走らせることができず苦戦しました。チームもいろいろトライしてくれたので、走る度に良くなっていく部分もありました。ただ、まだ自己ベストに届きませんでしたし、自分自身のライディング面の問題もあるので、ARRCマレーシアラウンドに代役参戦させてもらうので、そこで走り込んで、次戦岡山に向けたヒントをつかめれば良いと思っています」
ST1000 RIDER #47 羽田太河 TAIGA HADA
「まずは、代役参戦の機会をくださったチームに感謝します。事前テストが台風で中止になってしまい、レースウイークからST1000仕様のHonda CBR1000RR-Rに乗り始めました。セッティングを進めるというよりも、制御も最低限に抑えてマシンに慣れてコントロールすることに集中しました。チームのバックアップのおかげでポールポジションも獲れましたし、レース1で優勝できたのですごくうれしいです。レース2は最終ラップの第2ヘアピンで仕掛けたかったのですが、イエローフラッグが出ていたので勝負することができず悔しい部分がありましたが、オートポリスラウンドを全体的に見れば、良いレースだったと思います。次戦、岡山も全力で戦います」
J-GP3 RIDER #27 タナチャット・プラトゥムトーン THANACHAT PRATUMTONG
「全日本ロードレース選手権でトップ10に入ることを目標にしていたので、今回それを達成することができたのでハッピーです。伊藤監督を始め、チーム、そしてタイホンダの皆さんが支えてくださったおかげです。この経験をアジアタレントカップに活かしていきたいと思っています。今回で全日本への参戦は最後になりますが、また全日本にチャレンジする機会があることを祈っています。ありがとうございました」