日程
三重県・鈴鹿サーキット 2022年
8月4日(木):公式車検
5日(金):公式予選
6日(土):TOP10トライアル
7日(日):8時間耐久 決勝
鈴鹿8耐が、3年振りに三重県・鈴鹿サーキットで開催!2周目にまさかのクラッシュ!
コロナ禍のために2020年、2021年は中止となっていたため、2020年に誕生したSI Racingにとっては、初めての鈴鹿8耐となる。
Astemo Honda Dream SI Racingは、全日本ロードレース選手権を戦う作本輝介、渡辺一馬に加え、今シーズンからAstemo SI Racing with Thai HondaからARRC ASB1000を戦っているパサウィット・ティティワララックを起用する計画もあったが、全日本ST600クラスを戦っている羽田太河を迎えて戦うことになった。
6月、7月と、それぞれ2日間、テスト走行があり、順調にマシンセットを進め、3人ともアベレージスピードを上げてきていた。
今回は、火曜日、水曜日 にテストセッションが組み込まれており、⻑いレースウイークとなっていた。
テストセッションは両日とも厳しい暑さに見舞われ、決勝を見据えたセットを詰めていく。
金曜日に行われた公式予選は、波乱の展開となった。ライダーブルーの作本、ライダーイエローの渡辺は、順調にタイムを出していくが、ライダーレッドの セッションは、2回とも開始直後に雨が降り出してしまい、リスクのある中でのタイムアタックとなるが、17人ものライダーがトップから108%タイムをクリアできなかった。
その中に、羽田も含まれており、2人で決勝を走らざるを得ない状況になる可能性があった。
しかし、翌日に救済措置が取られ、決勝を走れることになっていた。
予選は4番手につけ、土曜日のトップ10トライアルに進出した。
トップ10トライアルは、2人のライダーがそれぞれ1周のアタックを行い、タイム順でグリッドが決まるが、今回は天候が不安定ということもあり40分間の計時で行われた。
ここでは、前日のタイムを更新できず7番手とポジションは落としてしまったが、そこは耐久レース。大きな問題ではなく、決勝に向けて、さ らに調子を上げてきていたのだが…。
曇り空から晴れ間が広がり、真夏の暑さの中、スタート時刻が迫って来る。
スタートライダーは作本が担当。マシンにライダーが駆け寄るル・マン式スタート でレースが始まる。
作本は、スタート直後に、やや振られるものの、うまくスタートを切り、6番手で1コーナーに入っていく。2周目には5番手に上がりトップ グループに加わる走りを見せていたが、2周目の200Rからスプーンカーブ進入で痛恨の転倒。作本のマシンが前を走っていたライダーに接触するアクシデントになってしまいセーフティカーが導入される。
マシンは回収され、ピットに戻ってくる。チームはすぐに修復にかかるがマシンのダメージは予想以上に大き かった。
スタートから2時間が経過するころ懸命の作業によってリスタートを切る。
ライダーは渡辺が出ていくが、修復しきれていない部分があったため、すぐにピットに戻ってくる。
その後、渡辺が指摘した部分も、しっかり直し、再び渡辺がコースイン。その後は、羽田、作本と2スティントずつ走り、最後は渡辺が3ス ティント目をこなしてチェッカーフラッグを受けた。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督Shinichi Ito Team Manager
「準備期間から含めてチームのみんなも頑張りましたし、Astemo さんにも鈴鹿8耐に向け強力にバックアップをいただいて、マシンもいろいろな部分で仕上がりがよく、表彰台獲得に向けた手応えを感じていました。
作本には、世界のライダーと走るいい機会だったの でスタートを任せました。まさに、そのような展開になったのですが 一瞬のミスで転倒していまいました。攻めた結果なので仕方がないですが、巻き込んでしまったSDG Honda Racingの皆さんには、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。あらためてお詫びいたします。
再スタート後は、スタッフの頑張りもあり、しっかりチェッカーを 受けられました。
応援してくださった皆さん、ありがとうございました」
作本輝介 Kousuke Sakumoto
「まずは、転倒に巻き込んでしまったSDG Honda Racingの皆さんにお詫びいたします。
浦本選手に大きなケガがなかったのは不幸中の幸いで した。
チームも鈴鹿8耐に向けて、たくさん準備してくださり、万全の体制で挑ませてくれたのですがボクのミスで2周目という序盤でレースを終える 結果になってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。
懸命にマシンを修復してくれて再スタートさせていただき、本当に感謝しています。
応援してくださった皆さんの期待にも応えられず悔しいレースになりました。シーズン後半戦でいい結果をご報告できるように精一杯走ります」
羽田太河 Taiga Hada
「Astemo Honda Dream SI Racing で鈴鹿8耐を走れたことを感謝いたします。
⻑いレースウイークの間に、様々な経験ができ ました。結果は残念でしたが、攻めた結果ですし、これがレースだと思います。公式予選では、コンディションに翻弄されましたが、自分自身の役目は果たすことができたと思いますし、 1000ccのバイクを⻑い時間走らせる機会を いただき勉強になりました。
この経験を今後のレース活動に生かしていきたいと思います。あ りがとうございました」
渡辺一馬 Kazuma Watanabe
「事前テストから金曜、土曜とマシンセットを含めて順調にきていましたし、3人ともタイムも出せていました。
自分たちの持っているペースに自信もありましたし、表彰台を狙える位置にいましたし、いいレースができるとチームのみんなが思っていました。
実際、スタートからいい走りをしてくれましたし、 序盤での転倒は残念でしたが攻めた結果です。
その後、チームはマシンをしっかり修復してくれたので、残りの時間を走り切ることができました。結果は残念でしたが、得るものも多かったレースでした。この経験をシーズン後半戦に生かしていきたいですね」