日程・場所
茨城県・筑波サーキット(1周=2.070km)
2026年6月20日(土):ART合同走行天候:曇りのち雨コース:ドライ
21日(日):公式予選・決勝天候:雨のち晴れコース:ウエット・ドライ
J-GP3
#14:テーシン・インアパイ
予選24番手(タイム:1分07秒6323)決勝:12位
#27:ポンクン・イアムノイ
予選11番手(タイム:1分05秒376)決勝:7位
#16:戸高綸太郎
予選4番手(タイム:1分04秒996)決勝:9位
レース概要

全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦が茨城県・筑波サーキットで行われた。事前テストはなく、前週のスポーツ走行にポンクン・イアムノイと戸高綸太郎が参加。テーシン・インアパイも来日していたが、前戦オートポリスの決勝で転倒したため走れず。チームメイトやライバルの走りをコースサイドで見学していた。ボンクンは、初めて筑波を走ったが、持ち前のセンスで着実にタイムを縮めていった。
今回、全日本ロードレース選手権は、J-GP3クラスのみの開催となり、昨年は、2レース制だったが、今年は、金曜日の走行がなく、土曜日に練習走行、日曜日に公式予選と決勝レースというイレギュラーなスケジュールで行われた。梅雨の真只中だけに土曜、日曜と天気予報には雨マークが並んでいたが、土曜は何とか2本ともドライコンディションで走ることができていた。
前週のスポーツ走行から調子のよかったボンクンは、1本目に1分00秒093をマークすると、2本目には、59秒988と59秒台に入れ初日は5番手。この日、1年振りに筑波を走ったテーシンは、1分00秒680までタイムを縮め11番手。チャレンジクラスの戸高綸太郎は1分00秒913で13番手につけた。2本目の走行が終わると雨が降り始め、日曜日の予選開始直前まで雨は止まなかった。


予選は、雨は止んでいたがウエットパッチが残る難しいコンディション。路面も徐々に乾いていっていたが、まだスリックタイヤで走るにはリスクのある状況だった。そんな中、戸高が好走を見せセッション終盤にタイムアップし自己最高位となる4番手グリッドにつけた。ボンクンとテーシンは、不安定なコンディションを攻めきれず11番手と24番手となっていた。
その後、天気は回復していき青空が出てくると、気温も上がってくる。路面は完全にドライコンディションとなり、レースがスタートする。戸高が好ダッシュを見せ真っ先に1コーナーに入っていきホールショットを奪う。しかし、2コーナーで1台にかわされ2番手につける。バックストレートで1台にかわされるが、オープニングラップは3番手でホームストレートに戻ってくる。その後、8番手まで順位を落とすものの、前のライダーの転倒もあり5周目には6番手につけていた。8周目には武中選手にかわされ7番手となると背後には序盤ペースが上がらなかったボンクンが迫ってくる。チームメイト同士のバトルが数周続いたが、ペースの上がったボンクンが前に出ると単独走行になり、そのまま7位でゴール。逆にペースの上がらなかった戸高は、集団に飲み込まれてしまう。マシンポテンシャルの上回るライバルに対し、4台の8位争いとなったが9位でチェッカーフラッグを受けている。テーシンは徐々にペースを上げ12位まで追い上げてレースを終えている。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager

「今回は、ライダーそれぞれの成長と課題が見えたレースウイークだったと思います。ママイ(ボンクン)は、練習走行から59秒台に入れるなど調子がよく、トップ5も期待できる状態でした。しかし予選は雨となり、思うようにペースを上げることができませんでした。ライダーとしてのレベルは確実に上がっています。本人の目標も高くなっていますし、その分、結果とのギャップに苦しむ部分もあると思います。タイタレントカップでは優勝するなど結果も残していますし、技術面だけでなく精神面も含めて成長している最中です。ブライト(テーシン)は、前戦の転倒の影響で十分な準備ができない中でしたが、まだまだ本来の力を出せていません。尾野選手のように、いいお手本がいますし、J-GP3クラスのレベルも上がってきているので、その中で表彰台争いに加われるライダーになってほしいと思っています。戸高は予選4番手から決勝では2番手を走る場面もありました。特にブレーキングやコーナー進入の精度はよくなっています。ただ、まだ改善できる部分はあるので、課題を克服し、さらに成長した姿を次戦で見せてくれることを期待しています。筑波サーキットは観客との距離が近く、ライダーの技術をごまかすことができないコースです。だからこそ、ここで速く走れることには大きな価値があります。また関東圏ということもあり、多くの関係者、ファンの皆様にも応援に来ていただきました。普段とは違った雰囲気の中でレースができたことは、ライダーたちにとっても大きな経験になったと思います。J-GP3クラスのチームは、育成を大きなテーマとして多くの御協力によって若いライダーたちが挑戦できる環境が作られています。その期待に応えられるよう、後半戦もチーム一丸となって成長を後押ししていきたいと思います」
#14テーシン・インアパイ(ニックネーム/ブライト)

「前戦のオートポリスでクラッシュしてしまった影響もあり、土曜の走行までバイクに乗ることができませんでした。自分自身の責任ではありますが、とても悔しい期間でした。ただ、昨日のプラクティスでは昨年のベストタイムを更新することができたため、予選と決勝に向けて良い手応えを感じていました。しかし、予選は初めて経験するウエットコンディションとなり、自信を持ってプッシュすることができず、24番手という厳しい結果になってしまいました。これまでで最も後方のグリッドだっただけに悔しさはありましたが、決勝は失うものはないという気持ちでスタートしました。レースでは前のライダーを一人ひとり確実にパスすることに集中し、着実に順位を上げることができました。最終的に12位でフィニッシュすることができ、決して満足できる順位ではありませんが、最後まで諦めずに戦い抜けたことは次につながる収穫だったと思います。次戦のもてぎまで少し時間があるので、タイでしっかりとトレーニングを積み、さらに成長した姿をお見せできるよう頑張ります。日本とタイのファンの皆さまにいい結果を届けられるよう全力を尽くしますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」
#27ポンクン・イアムノイ(ニックネーム/ママイ)

「土曜までのドライコンディションではいいフィーリングで走ることができていましたが、予選は思うような走りができませんでした。初めて走るサーキットでのウエットコンディションということもあり、路面状況に対して十分な自信を持てなかったことが大きな要因だったと思います。一方、決勝はドライコンディションでのレースとなりました。しかしスタートをうまく決めることができず、集団の中に埋もれてリズムを崩してしまい、一時は12番手付近まで順位を落としてしまいました。レースペース自体は悪くなかったので追い上げを試みましたが、前との差をなかなか縮めることができず、ポジションを上げるまでに時間がかかってしまいました。ただ、この結果は自分自身の課題だと受け止めています。どのようなコンディションでも安定してパフォーマンスを発揮できる力が、まだ足りていないと感じています。それでも今回のテストからレースウイークを通して良いタイムを記録することができ、全体の中でも上位を狙えるポジションで戦えたことは自信につながりました。次戦のもてぎまで少し時間があるので、タイに戻ってしっかりと練習を重ね、さらにパフォーマンスを高めていきたいと思います。次こそ納得のいくレースをお見せできるよう全力で準備して挑みます」
#16戸高綸太郎RINTARO TODAKA

「土曜日からフィーリングよく走れ、自己ベストを更新することができ、いいレースウイークの初日を迎えることができていました。日曜の予選はウエットコンディションでしたが、僕は雨が苦手ではないので思った以上にいい感じで走ることができました。結果は4番手と自分でも驚くようなベストグリッドを獲得することができました。レースはドライコンディションになりましたが、あまりグリップを感じることができず、残念ながらペース的にもベストには届かずポジションを落としてしまいました。そんな中でもコーナーへの進入は他のタイヤを履くライダーにも負けずに突っ込むことができ、バトルを楽しむことができましたのでレース内容には満足しています。地元・九州に帰って自分に足りない箇所を重点的に練習して、次戦もてぎに戻ってきたいと思っています」

