【2026 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ 第7戦】厳しい最終戦となった野左根航汰 攻めのレースを見せた羽田太河

目次

日程・場所

三重県・鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
2026年10月24日(土):公式予選 天候:雨 コース:ウエット
25日(日):決勝 天候:雨 コース:ウエット
観客動員数:1万4,800人(2日間合計)

JSB1000

#4 野左根航汰
Race 1 予選19番手(タイム:2分22秒113)決勝:12位
Race 2 予選16番手(タイム:2分22秒550)決勝:10位
シリーズランキング:5位

ST1000

#1 羽田太河
予選10番手(タイム:2分21秒081)決勝:DNF
シリーズランキング:2位

#5 荒川晃大
予選7番手(タイム:2分20秒519)決勝:3位
シリーズランキング:3位

ST600

#15 濵田寛太
予選16番手(タイム:2分27秒938)決勝:13位
シリーズランキング:11位

#31 中谷健心
予選8番手(タイム:2分26秒196)決勝:8位
シリーズランキング:17位

レース概要

2026年シーズンの最終戦となる第7戦鈴鹿が10月24日(土)、25日(日)に開催された。今回は“MFJ GRAND PRIX”と題し、ボーナスポイントが3ポイント与えられる58回目を迎える歴史あるレースでもある。

事前テストはなく、木曜日に特別スポーツ走行が設けられ、各クラス30分の走行が2本ずつあるスケジュールとなっていた。木曜、金曜とドライコンディションだったが、土日は雨予報となっていた。ドライでは、JSB1000クラスの野左根航汰が自己ベストを更新する2分04秒093をマークし3番手、2連覇に向けて駒を進めていたST1000クラスの羽田太河も2分06秒360と非公式ながらコースレコードを上回るタイムを記録して2番手と好調だった。

しかし、土曜日は予報通り雨となりウエットコンディションとなった。公式予選では、野左根はなかなかフィーリングがよくならず大苦戦。自身ワーストとなる19番手となってしまう。レース2のグリッドを決めるセカンドラップタイムでも16番手と下位に沈んでしまっていた。

14周で争われたレース1。スタートダッシュを決めた野左根は、1コーナーから2コーナーで大幅に順位を上げ、オープニングラップを6番手で終えるとゼッケン1をつける中須賀選手のテールを追っていく。トップ3がペースを上げる中、やや感覚を空けて國井選手、中須賀選手との4番手争いとなってきていた。しかし、4周目のヘアピンで痛恨の転倒。素早く再スタートを切るものの19番手まで順位を下げてしまう。そこから最後まで諦めずに追い上げていき12位でチェッカーフラッグを受けた。

日曜日もウエットコンディションとなり、レース2は4周減算され12周で争われた。レース2はジャンプアップとはいかなかったがスタートで順位を上げ4周目には9番手まで浮上していた。しかし、アベレージスピードが足らず、5周目に1台にかわされると、そのままチェッカーまで前のライダーをかわすことができずにゴール。厳しい最終戦となったが、しっかりレースを戦い切った。

ST1000クラスは、羽田がポイントリーダーで最終戦を迎えていた。13ポイント差があり3位以内に入れば2年連続チャンピオンを決められる状況だった。雨の予選では、10番手となったが、スタートを決めると1コーナーで4番手に上がると、オープニングラップで2番手に浮上。トップを走る國峰選手を追っていく。このまま2番手でもタイトルは獲得できたが、レースで勝つことを考えていた羽田は、國峰選手のテールを捕らえると5周目のAstemoシケインでトップに浮上! そのままレースをリードしていくが7周目の逆バンク進入時にハイサイドで転倒を喫してしまいリタイアとなり2連覇も逃す結果となってしまった。

荒川は序盤にペースが上がらずポジションを落としていたが、7周目に3番手に浮上。2位争いを繰り広げ最終ラップのAstemoシケインで勝負に出るがコースアウト。すぐにコースに復帰でき3位でゴールし、表彰台の一角を占めた。ランキングは、羽田が2位、荒川が3位でシーズンを終えている。

ST600クラスの中谷はレースウイークで初めてST600のマシンで鈴鹿を走行。なかなかタイムを縮められずにいたが、予選では8番手につけると、決勝でも3台の7位争いを繰り広げ8位でゴール。シングルフィニッシュを果たした。

#31 中谷健心選手

濵田は後方からのスタートとなったが、順位を上げている最中に他車と接触。そこから追い上げ13位でゴールした。

ライダー・監督コメント

JSB1000 RIDER #4 野左根航汰 KOHTA NOZANE

「今週はドライ、レインを問わず苦しい戦いになりました。予選では自己ワーストのグリッドとなり、タイヤ選択も含めて、自分の予想や判断がうまくかみ合わず、結果を落としてしまいました。金曜日には自己ベストとなる2分04秒フラットまで出せましたが、一発のタイムという感覚もあり、手応えをつかみ切れないままウイークが進んでしまいました。レース1は19番手スタートから、1周目に6番手まで順位を上げることができましたが、そこからペースを上げようとしたところで転倒してしまいました。レース2も16番手から上位を目指して戦いましたが、ペースが足りず、厳しいレースになりました。今年はチャンピオンや優勝を目標にしていましたが、表彰台も少なく、昨年に比べて苦労したシーズンでした。自分なりに精いっぱい取り組んできましたが、力不足も感じています。一方で、鈴鹿では自己ベストを更新できましたし、マシンのポテンシャルは十分にあると感じています。岡山では雨の中で手応えを得られた場面もありましたが、コンディションによってパフォーマンスに波があることが課題です。自分に合ったベースセットを確立する必要があります。来シーズンの体制はまだ決まっていませんが、どのような形になっても、しっかり準備してレベルアップしていきたいです。今年1年間、支えてくださったスポンサーの皆様、チームの皆様、本当にありがとうございました」

ST1000 RIDER #32 羽田太河 TAIGA HADA

「今回も、とにかく勝つことだけを考えて走りました。レースはウエットコンディションになり、周回数も短かったので、とにかく前に出ていきました。シリーズチャンピオンになることが目的ならば2位でもよかったのですが、とにかく勝ちにこだわり、全力で走った結果なので悔いはありません。ただ、2年連続シリーズチャンピオンという称号をチームに持ち帰れなかったことは申し訳なく思っています。今シーズンも多くの皆さまのご協力のおかげで最終戦まで戦うことができました。本当にありがとうございました」

ST1000 RIDER #5 荒川晃大 KOHTA ARAKAWA

「最終戦のレースウイークは、ドライとレインの両方を走る機会がありましたが、正直、思うような走りはできませんでした。それでも、レース中に少しずつアジャストでき、2位争いを繰り広げて最後に勝負をしたのですがコースアウト。悔しい展開でしたが、転倒せずに3位でフィニッシュして表彰台に上がれたことは素直によかったと思います。1年間戦ってこられたのは、チームの皆さんをはじめ、スポンサーやサポートしてくださった方々、そして応援してくださった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。今シーズンは思うようにいかない部分もありましたが、課題は明確になっています。これからは課題の克服に向けてトレーニングに取り組み、ひたすら練習を重ねていきたいと思います」

ST600 RIDER #15 濵田寛太 KANTA HAMADA

「走り始めからセッティングが大きくずれてしまい、苦しいウイークとなりました。他のサーキットではデータがありましたが、鈴鹿はデータがなく、手探りでの作業となったため、対応が遅れてしまった部分があったと思います。それでも、金曜日の最後にはドライでようやく方向性が見えてきて、ドライ、レインの両方で改善の手応えはありました。ただ、ウエットの予選ではアタックのタイミングも難しく、ほかのライダーとの位置関係もあってタイムを伸ばせず、後方グリッドからのスタートとなりました。これが決勝で順位を上げるうえでも大きく影響したと思います。決勝では順位を上げていきましたが、ほかのライダーとの接触でコースアウトしてしまいました。その後、挽回を試みたものの、順位を取り戻すには至りませんでした。
最後はいい結果で締めくくりたかったのですが、思うようにはいきませんでした。今回の経験も今後に生かし、次につなげていきたいと思います」

ST600 RIDER #31 中谷健心 KENSHIN NAKATANI

「昨年の鈴鹿では雨のレースでぶっちぎって勝っていたので、雨は比較的得意なコンディションです。今年も雨だったので、いい結果を残せるかと思っていました。ただ、マシンは600に変わっていますし、簡単ではないことも分かっていました。それでも、もう少しいい順位を取りたかったですね。予選は赤旗再開後のアタックで、なんとか8番手につけ、決勝も同じ8位でフィニッシュしました。シングルフィニッシュという最低限の結果は残せましたが、よくも悪くも変わらない順位だったので、もっとステップアップしなければいけないと感じています。シーズンを振り返ると、前半戦は一度も完走できず、後半戦も成績が思うように伸びませんでした。得意な雨の岡山でも大きく差をつけられ、悔しさが残りました。GP3からST600への乗り換えでは、これまでのライディングの癖を変える難しさがありますし、経験豊富なベテランや世界選手権を経験したライダーも多く、苦戦することは予想していました。それでも、実際にここまで苦労するとは改めて感じました。今年ST600で経験したことを来年につなげ、もっと成長していきたいです」

チーム監督 伊藤真一 SHINICHI ITO

「今シーズンもたくさんのご支援ご声援をいただきありがとうございました。JSB1000に関しましてはAstemo様、Honda様をはじめ、関係各社のご協力によりマシンのバージョンアップが進み戦闘力が向上しマシンが仕上がってきました。毎戦トップに近いところに居り岡山ラウンドではポールポジションを獲得し、今回もドライのフリー走行では、野左根が自己ベストを更新するなど速さを見せましたが、勝利をあげることができませんでした。ST1000は、羽田がチャンピオンに王手をかけていましたが、転倒があり、結果につなげることができませんでした。結果がすべてではありますが、攻めた結果でした。荒川は今年一番と言える走りを見せてくれたと思います。課題を改善できれば、勝てるレースも出てくるはずなので、今後に期待しています。ST600の中谷も雨の中でよく頑張ってくれましたし、濵田も調子が上向いてきたので、もう少し努力を重ねれば、さらに上を目指せると感じています。来シーズンこそはチーム全体をさまざまな面から見直しチーム力を上げて勝てるチームになれる様取り組んでいきます。引き続き応援よろしくお願いいたします」

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