日程・場所
岡山県・岡山国際サーキット(1周=3.747km)
2026年9月26日(土):公式予選 天候:雨 コース:ウエット
27日(日):決勝 天候:くもりのち雨 コース:ドライ・ウエット
観客動員数:6,430人(2日間合計)
JSB1000
#4 野左根航汰
予選P.P.(タイム:1分43秒388)決勝:DNF
ST1000
#1 羽田太河
予選10番手(タイム:1分46秒125)決勝:優勝
#5 荒川晃大
予選6番手(タイム:1分45秒758)決勝:3位
ST600
#15 濵田寛太
予選13番手(タイム:1分50秒222)決勝:9位
#31 中谷健心
予選14番手(タイム:1分50秒283)決勝:15位
レース概要

全日本ロードレース選手権は、シリーズ第6戦を岡山県・岡山国際サーキットで迎えた。2026年シーズンも今回を含め残り2戦となった。今回は前週に事前公開テストがあったが、初日は雨となりウエットコンディション。岡山の路面は、他のサーキットに比べてスリッピーなこともあり、多くのライダーが転倒を喫していた。その中に、Astemo Pro Honda SI Racing の野左根航汰、中谷健心も含まれていたが、大きなケガがなかったのが不幸中の幸いだった。ただ、マシンにはダメージがあり、特に中谷の方は、修復に時間がかかっていた。
レースウイーク初日となった金曜日は、ドライコンディションのもと、2本のフリープラクティスが行われ野左根がJSB1000で3番手、ST1000の羽田はトップと好調だったが、荒川晃大は11番手、ST600の濵田寛太は13番手、中谷健心は20番手と、やや出遅れていた。
土曜日の公式予選は、雨模様となりウエットコンディションで争われた。JSB1000クラスは、今回は1レース制となっており、予選は、シーズンで唯一となるノックアウト方式で行われた。野左根は、まず全車が走行するQ1でマシンセットを進めながら1分45秒686をマークして5番手でQ2に進出。10台のみのタイムアタック合戦となるQ2では、うまくコンディションに合わせたセットが決まり、セッション終盤に1分43秒388をマーク! 見事ポールポジションを獲得した。
ST1000クラスの羽田は、ウエットでのリスクを避け、3列目までに並べばいいと予選に臨んだが、10番手と4列目に沈んでしまう。一方、荒川は6番手につけ2列目を確保していた。ST600クラスの濵田は13番手、中谷は14番手で予選を終えていた。
決勝が行われた日曜日は、くもりの予報だったが、この日、最初のレースとなったJ-GP3クラスの最後に雨が降り始める。一時は土砂降りとなり、午後に行われたレースは、ウエットコンディションで争われた。ウエット宣言が出されたため、レース周回数も3周減算された。
JSB1000クラスは、21周で争われた。ポールポジションの野左根は、やや慎重にスタートを切り1コーナーを3番手でクリア。シケイン進入で中須賀選手をかわして2番手に上がり、トップを追う。しかしヘアピンの進入ではアウトから中須賀選手に抜き返されると、マイクナイトコーナーでリアがすべったところを長島選手にかわされ4番手でオープニングラップを終える。予選のときと雨量が変わったからか、思うようにペースを上げられずにいたが、何とか前についていきチャンスを見出したいところだった。何とか自己ベストを更新しながら前の3台が見えるポジションで周回を重ねていたが、8周目の1コーナーで進入ハイサイドで転倒。痛恨のリタイアとなってしまった。

15周で争われたST1000クラス。荒川、羽田は、スタートをうまく決め、オープニングラップで荒川は2番手、羽田は4番手まで浮上。トップグループにつけると、羽田は2周目に2番手に上がりトップのライダーをマーク。7周目のホームストレートでトップに立つと、そのままレースをリード。難しいコンディション中、うまくペースを作り、そのままトップでゴール。シーズン4勝目を挙げた。レース終盤、単独走行となった荒川は3位でチェッカーフラッグを受け羽田と共に表彰台の一角を占めた。


この日、最後のレースとなったST600クラス。濵田も中谷もバトルを繰り広げながら周回を重ね、濵田が9位、中谷が15位と2人ともポイント圏内でゴールしている。


ライダー・監督コメント
JSB1000 RIDER #4 野左根航汰 KOHTA NOZANE

「天候が不安定な中で、新しいアイテムも投入され、マシンのポテンシャルのいい部分を確認できたウイークでした。予選ではセッティングをいろいろと変えていく中で最後にフィーリングがよくなり、ポールポジションを獲得できました。苦労した中でのポールだったので、純粋にうれしかったです。ただ、決勝は予選よりも雨量の多いウエットコンディションになり、リアの挙動をうまくつかむことができませんでした。前との差が少しずつ広がる中、もう一段プッシュしようとしたところでハイサイドを喫してしまいました。ポールポジションからのスタートでチャンスのあるレースだっただけに、結果を持ち帰れなかったことは本当に悔しいです。最近は速さを見せられても、レースを最後までまとめられていないと感じています。次は最終戦の鈴鹿なので、今回の経験をしっかり生かして、今度こそ最後までレースをまとめ、優勝という結果を残せるようにチームと共に頑張ります」
ST1000 RIDER #32 羽田太河 TAIGA HADA

「事前テストではエンジンにトラブルがあり、修復してから走り始める形になりましたが、そこからは大きく変更することなく、いつも通り走りに集中しました。ウエットの予選については、正直、最初から無理にタイムを出すつもりはなく、3列目くらいに並べればいいというイメージで走っていたのですが、結果的には4列目になってしまいました。ただ、スタートは予定通り決めることができ、うまく前に出ることができたので、そこはよかったと思います。もともと岡山は自分でペースを作りやすいコースなので、レース中も特に大きな問題はありませんでした。ここまでいい流れで来ているので、次の鈴鹿でもしっかり自分のペースを作って、表彰台の真ん中に立てるように頑張ります」
ST1000 RIDER #5 荒川晃大 KOHTA ARAKAWA

「ドライのときからあまりフィーリングがよくなくて、正直ウエットのほうがまだいいかなという感じでした。レースに向けて少しずつ修正はしていったのですが、なかなか思うように調子を上げることができず、レース展開としても苦しいものになってしまいました。今回、ドライとレインの両方を走ってみて、コンディションは違っても、自分が抱えている課題は意外と共通しているのかなと感じました。そこをしっかり整理して、次につなげていく必要があると思っています。次の鈴鹿は最終戦になりますし、今回見つかった課題を一つでも克服して、ドライでもウエットでもしっかり戦えるようにしたいです。少しでも順位を上げられるように、そして最後は優勝を目指して、チームと一緒にしっかり準備して頑張りたいと思います」
ST600 RIDER #15 濵田寛太 KANTA HAMADA

「予選、決勝ともにウエットコンディションでしたが、もてぎではウエットのフィーリングがよかったので、今回も期待して臨みました。ただ、岡山は路面状況がもてぎとは違うので、予選ではうまくアジャストできず、かなり苦しい状態でした。予選後にチームと相談して、電気系のセッティングを大きく変更したところ、それがうまく機能して、決勝は自信を持って攻められる状態になりました。予選順位が低かったことで前のライダーを抜くのに時間がかかり、最終的にポジションを上げ切れなかったのは悔しいですが、ベストタイムでは4番手あたりまでいけるペースはあったと思います。まだ総合力という部分では課題がありますが、晴れでも雨でも戦える状態には上向いてきています。今回得られたものをしっかり鈴鹿につなげて、さらに上のポジションを目指していきたいです」
ST600 RIDER #31 中谷健心 KENSHIN NAKATANI

「今回は転倒が多く、パーツを交換することも多かったです。エンジン以外はフレームなども含めて入れ替えることになり、事前テストから2回ほど車体を大きく壊してしまいチームに申し訳ない気持ちでした。正直、気持ちが少し折れかけてしまって、レースに向けて晴れた気持ちで臨めなかったというのがありました。決勝では、うまくセットを出せず加速で苦労する部分もありました。今回は雨が得意なところをしっかり見せたいと思っていただけに、いろいろな部分がうまく噛み合わず、15位という結果になってしまったのは本当に悔しいです。次の鈴鹿は自分にとってホームコースでもあるので、気持ちを切り替えて臨みたいと思います。天候がどうなるかは分かりませんが、今回の分まで取り返すつもりで、鈴鹿ではもっといい順位を目指して頑張ります」
チーム監督 伊藤真一 SHINICHI ITO

「JSB1000の野左根は、ポールポジションを獲れたのはよかったのですが、決勝は雨に足をすくわれてしまい残念な結果になってしまいました。ただ、もう頭を切り替えて、次の鈴鹿で頑張ってもらいたいと思います。今回はAstemo様に新しいパーツを入れていただき、それがラップタイム向上にもつながっていましたし、チームとしてもいろいろと試してきたことが結果として表れたので、その部分はよかったと思います。ST1000の羽田は、雨をものともせず、しっかり勝ってくれました。雨の中でも自分のペースをしっかり作って、結果を出してくれたのは大きいですね。荒川も3位で確実に表彰台を獲ってくれました。ST600の2人は、今回はちょっと厳しかったですね。中谷は、得意な雨で力を出し切れなかった部分もありますし、その前の転倒の影響もあったと思います。濵田も彼なりに少しずつ成長してきています。苦戦しながら走っているところがありましたが、もう少しというところまで来ていると思います。全体的には、今回はみんな同じコンディションで走って、優勝できたところもあれば、結果につながらなかったところもありました。最終戦に向けて、もう一度しっかり気を引き締めたいと思います。今年、最後の戦いになりますので、1年間の集大成として、しっかりまとめられるレースにできるように頑張ります」

