日程・場所
S2024 FIM世界耐久選手権
“コカ・コーラ“鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会
三重県・鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
2024年7月19日(金):公式予選
20日(土):TOP10トライアル
21日(日):8時間耐久 決勝
観客動員数 56,000人(3日間合計)
結果
Astemo Honda Dream SI Racing #17
野左根航汰/羽田太河/作本輝介
予選:5番手(best:2分05秒923 ave:2分06秒215)
TOP10トライアル:9番手(2分07秒165)
決勝:11位
波乱のレースウイークを乗り越え、チーム全員でつかんだシード権。
三重県・鈴鹿サーキットで第45回鈴鹿8耐が開催された。
今年は、いつもより少し早めの開催となったが、レースに合わせたように梅雨空けし、厳しい暑さのもとで行われた。
Astemo Honda Dream SI Racingとしては、3度目の鈴鹿8耐となるが、今年は、チーム体制も変わり、多くの皆様のご協力のおかげで決勝を迎えられていた。
全日本JSB1000クラスに参戦している野左根航汰を中心に、Moto2ヨーロッパ選手権を戦っている羽田太河を2年振りに招集。当初は2人で走る計画もあったが、ST1000の作本輝介を起用することになった。
6月に2度のテストをこなし、仕上がりは、まずまずといったところでレースウイークを迎えた。
水曜日にテストセッションがあり、ここで最終調整を行い、木曜日の公式車検を経て、金曜日は公式予選を迎えるのだが、いきなり波乱が訪れてしまう。野左根が最初の予選セッションに出ていくが、計測1周目のヘアピンで他車と接触。
再スタートしてピットに戻り、マシンを修復して出ていくが、本来のタイムにはほど遠いものだった。
気を取り直して望んだ2回目のセッションでは、2分05秒923をマーク。羽田は、予選までタイムアタックができていなかったが、2年前に天候に左右された過去もあるだけにHRCを徹底的にマーク。うまく付いていくことができ2分06秒507をマークしライダーイエロー2回目のセッションでトップタイムに着けた。
この結果、2人のタイムの平均で決まる順位では5番手となり、土曜日のトップ10トライアルに進出した。
45分のフリー走行の後に行われたトップ10トライアル。まず羽田がタイムアタックし、2分07秒165をマーク。もちろん野左根は、さらなるタイムアップを狙っていた。
セクター1、2と羽田を上回るタイムで通過していくが、最終シケインで痛恨の転倒。ノータイムとなり、羽田のタイムで9番手グリッドが確定した。決勝日は、レースウイークで一番気温が上がる酷暑となった。
予定通り11時30分にル・マン式スタートで鈴鹿8耐は始まった。スタートライダーを務めた野左根は、思うようにペースを上げることができず10番手辺りを走行していた。
その後、羽田、作本とルーティンで回していくが、野左根は暑さもあり体調不良に陥ってしまう。
それでも野左根自身のスティントは、しっかりこなしバトンをつないだ。レース終盤になるとマシンにマイナートラブルが発生し緊急ピットイン。
タイムをロスしてしまったが、215周を走り切り11位でチェッカーフラッグを受けた。この結果、2025年の鈴鹿8耐へのシード権を確実なものとした。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager
「多くの皆様のサポートのもと2024年鈴鹿8時間耐久レースが終了しました。今年はチーム体制を一新、ライダーラインナップも新たに野佐根をチームに迎え、ケガで離脱した渡辺の代わりに羽田が加入、そして4年目の作本で挑みました。事前テストの仕上がりも良く表彰台獲得を目標にしていましたが決勝は、思いもよらぬ展開になり来年度のシード権獲得のクラス10位という結果がやっとという状況でした。毎年の事ではありますが全日本を戦いながら8耐にスポットで参戦する難しさを改めて実感する事となりレース本番に流れを作れず後れを取ってしまいました。計時予選では5番手とスピードは見せることができましたので、しっかり準備し全日本後半戦、そして来年の鈴鹿8耐でリベンジを目指します。ご支援ご声援ありがとうございました」
野左根 航汰 KOHTA NOZANE
「予選で2分05秒台をマークできたことは、よかったのですが、予選1回目で不運な転倒があったり、トップ10トライアルでも転倒があったりして今ひとつ乗れていない状態だったので、より慎重になった部分がありました。決勝では体調不調になってしまい、何とか自分のスティントはこなすことができたのですが、ペースを上げることができず作本選手と羽田選手に負担をかけてしまいエースライダーらしい走りができなかったのは申し訳なかったです。その分もチームに助けてもらって完走することができたので、来年もチャンスがあれば、しっかりリベンジしたいです」
羽田 太河 TAIGA HADA
「2年振りに鈴鹿8耐をAstemo Honda Dream SI Racingで走らせていただき、今回も貴重な経験をさせていただきました。伊藤監督を始め、チームの皆さんに感謝いたします。初めてトップ10トライアルを走らせてもらいましたが、意外に緊張しませんでした。決勝では、イレギュラーなピットインもあったので計4スティント走らせてもらいましたが、自分自身の成長を確認できましたし、体力的に問題なくベストを尽くせたと思います。多くの応援ありがとうございました」
作本輝介 KOUSUKE SAKUMOTO
「今回は野左根選手と羽田選手をバックアップする立場での参戦になったので、自分自身の役割を果たすことだけを考えて走りました。ボク自身もチームとしても、もっと上位でゴールしたかったのですが、鈴鹿8耐ならではのことが多々あり、難しいレースになりました。ただ、この経験は来年の鈴鹿8耐はもちろん、全日本につながることなので、さらにレベルアップしてシーズン後半戦に挑みたいと思います」