チームに とってホームコースのSUGO。今回はいつも以上に気合いの入るレースとなった。
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全日本ロードレース選手権第4戦が宮城県・スポーツランドSUGOで行われた。SUGOは伊藤真一監督の地元であり、チームにとってホームコースでもあるだけに、今回はいつも以上に気合いの入るレースとなった。
第2戦、第3戦と2&4レースが続いていたこともあり、ST1000の渡辺一馬、ST600のムクラダ・サラプーチは、4月の開幕戦以来のレースとなった。
ST600クラスは、シーズン唯一の2レース制となっており、なるべく多くポイントを獲得したいところ。 5月の2週目に事前合同テストが行われ、各ライダーは、上々の手応え。
特に渡辺は、アベレージも一発タイムも出ており自信を持ってレースウイークを迎えていた。
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レースウイーク初日となった金曜日は、あいにくの雨模様となりウエットコンディションで走り始める。
土日は天気が回復する予報ということもあり、ウエットでの感触を確かめる程度に止めていた。この日、最後のST1000クラスの走行は、霧が出てしまい、ほとんど走れずに終わるなど、天気に翻弄される1日となっていた。
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土曜日は朝から晴れとなり、公式予選が行われた。この日にレース1のあるST600クラスから始まり、ムクラダは自己ベストを更新し13番手タイムをマーク。
レース2のグリッドを決めるセカンドタイムでは14番手となり、共に5列目からスタートすること になった。
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作本は、前戦の不安定なコンディションとなった予選で下位に沈んでしまったため同じ轍は踏まぬと、しっかりタイム を出し両レースとも5番手につけた。
そして好調の渡辺は、大幅にコースレコードを更新しポールポジションを獲得していた。
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レース1、作本選手3位で初の表彰台へ!
JSB1000クラスの作本は、レース1で好スタートを見せると1コーナーで2番手に浮上。
亀井選手にかわされるものの、5周目に亀井選手が転倒し、4番手につける。中盤に入り渡辺選手のペースが上がらないのを見ると9周目にパスし3番手に浮上。そのままチェッカーフラッグを受け、JSB1000クラスで初表彰台を獲得した。
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レース2は、ST1000クラスでアクシデントが発生した ため、25周から20周に減算して行われた。作本はレース2でもトップ争いを繰り広げ、レース終盤は亀井選手との3位争いとなる。
最終ラップの馬の背コーナーで勝負に出た作本だったが、シケイン進入で抜き返されてしまい惜しくも4位となった。
ST1000クラスは、2周目に入ったところで多重クラッシュが発生したため赤旗が提示。
JSB1000クラスのレース2の後に2周 減算の16周で争われた。
渡辺は、4周目にトップに立ちレースをリードするが、マシンのフィーリングに違和感を感じ思うように ペースを上げられない。
後ろからは、5台が続き6台のトップグループとなっていた。
ライディングでアジャストを試みたが、8周目に國峰選手にかわされ2番手に下がると、12周目には接触もあり5番手までポジションダウン。
レース終盤は、3台での3位争い を繰り広げていたが4位でゴールするのが精一杯な状況となり悔しいレースとなった。
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ST600クラスのムクラダは走る度に速さを増し、レース1では追い上げのレースを見せ5位でフィニッシュ。
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レース2は、不運 にもオイルに乗ってしまい3コーナーで転倒。大きなケガがなかったのが不幸中の幸いだった。
全日本ロードレース選手権は、次戦はJ-GP3クラスのみの開催となるため、Astemo Honda Dream SI Racingにとってはシ リーズ前半戦を終えることになった。
この後は、鈴鹿8耐に向けてチームは舵を切り、8月27日・28日の第6戦オートポリスから シリーズ後半戦が控えている。
MFJ 全日本ロードレース選手権 第4戦宮城県 スポーツランドSUGO
2022年6月4日(土)公式予選・レース1
2022年6月5日(日)レース2
伊藤真一 チーム監督Shinichi Ito Team Manager
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地元・ホームコースということで、多くの皆さんが応援に駆けつけてくださり本当にありがとうございます。
作本 がレース1でJSB1000初表彰台を獲得してくれたので、 レース2では、さらに上を目指して挑みました。
結果は4 位と表彰台に届きませんでしたが、よかった部分もあったので、さらに伸ばしていきたいと思っています。
渡辺は、 レース中に歯車が噛み合わないことがあり悔しい結果となりました。次戦が2レース制になるので、ダブルウインを目指します。ムクラダは、レース2では不運な転倒が ありましたが、レース1でいい走りを見せてくれたので、 チームとしてもムクラダの“勝ちたい!”という思いに応えていきたいですね
#27 作本輝介 Kousuke Sakumoto
公式予選1:5番手(1分27秒335)
公式予選2 : 5番手(1分27秒425)
レース1:3位 レース2:4位
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チームの頑張りのおかげもありレース1で表彰台に上がることができました。
レース2もアベレージタイムがよくなり、トッ プグループにつけることができていましたが余裕がなく、ついていくのが精一杯の状態でした。
悔しいレースになりましたが、 開幕戦では、トップが見えない状態だったので少しずつ前進していると思います。トップ争いの中でも、しっかり勝負できるようにして結果を手に入れられるようにしていきたいですね。
#1 渡辺一馬 Kazuma Watanabe
公式予選:1番手(1分28秒673)
レース :4位
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何をいっても言い訳ですが、事前テストで ロングランしたときの方が速く走ることができていましたが、決勝のフィーリングにうま く合わせて乗ることができませんでした。
混戦の中で接触もあり、うまくリズムを取るこ とができず悔しいレースになってしまいました。今回は勝てるペースを作り出せなかったので、反省すべきところは反省して、鈴鹿8耐をはさんで、より強い状態で後半戦に挑みたいですね。
#39 ムクラダ・サラプーチ Muklada SARAPUECH
公式予選1:13番手(1分31秒724)
公式予選2:14番手(1分31秒890)
レース1 :5位 レース2: DNF
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チームやAstemoの皆さんが、私が望んでいることを聞いてくださりサスペンションやエンジンのセットがすごく進みました。
全日本ロードレース選手権のレベルは、すごく高いですが、早くトップ争いに加わり、優勝を狙っていけるように後半戦も頑張ります。
その前に同じくSUGOで行われるアジアロードレース選手権(ARRC)に参戦できるので、そこでも結果を残せるように頑張ります。