日程・場所
大会名:2025 FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ“鈴鹿8時間耐久ロードレース 第46回大会
開催地:三重県・鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
8月1日(金)公式予選
8月2日(土)TOP10トライアル
8月3日(日)8時間耐久 決勝
観客動員数:61,500人(3日間合計)
チーム情報
チーム名:Astemo Pro Honda SI Racing
マシン番号:#17
ライダー:野左根航汰 / 荒川晃大 / 山中琉聖
予選:6番手(best:2分05秒910 / ave:2分06秒215)
TOP10トライアル:10番手(2分06秒581)
決勝:DNF(リタイア)
レース概要

今年のAstemo Pro Honda SI Racingは、エースライダーの野左根航汰を中心に、全日本ST1000クラスの荒川晃大、
そしてMotoGPロードレース世界選手権シリーズMoto3クラスを戦っている山中琉聖を起用した。
山中は、6月上旬のテストで初めてEWC仕様のHonda CBR1000RR-Rをライディングし好タイムをマーク。
そのときは、それほど気温が上がっていなかったため、酷暑のコンディションでどう走るか注目された。
6月に2度の合同テストを経て7月30日(水)のテストセッションからレースウイークの走行が始まった。
金曜日の朝にも2時間のフリープラクティスがあり、ここで最終調整を行い公式予選を迎える。
予選順位は、2人のタイムの平均で決まるため、一人だけ速くても上位に進出できない。
2人、3人が、速く走れるマシンセットが理想となる。
ライダーブルーの野左根は、2分06秒222をマークすると、ライダーレッドの山中が2分05秒910をたたき出す。
アベレージタイムは2分06秒066となり、予選6番手でTOP10トライアルに進出した。
1周のタイムアタックでグリッドが決まるTOP10トライアル。
Astemo Pro Honda SI Racingはタイムを出した上位2人が出走。
最初にアタックした野左根は、昨年転倒しているだけにリベンジを果たしたいところだったが
2分06秒713と、今ひとつまとめきれなかった。
予選で2分05秒台に入れている山中も数カ所でミスをしてしまい、2分06秒581と攻めきれず10番手グリッドとなる。
レースウイークは、天気は安定していたが、いずれも厳しい暑さに見舞われた。
決勝日も気温36度、路面温度は65度を超えるコンディション。
スタートライダーは、今年も野左根が務め、好スタートを切ると4番手にジャンプアップ。
その後、ポジションを下げるが、トップグループの後方につける。
2番手には、荒川が走る予定だったが、急きょ、ラップタイムの速い山中でいくことを選択。
その変更が功を奏しポジションを上げていく。
しかし、続いて出ていった荒川のファーストスティントでトラブルが発生してしまう。
そろそろピットに戻ることを考えていた荒川だったが、200Rシケインを立ち上がりスプーンカーブに進入した際にエンジンから異音が発生。
何とかピットに戻ることはできたが、マシンは修復できない状態のためリタイア届けを提出した。

ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager

昨年のリベンジをと臨んだ2025年の鈴鹿8耐でしたが、事前テストから概ね順調に進んでいました。決勝もスタートしてから、ライダーのペースもつかめてきていたので、表彰台も見えてきたところで思わぬトラブルが出てしまいました。応援してくださった皆さま申し訳ありません。今回もAstemo様、MITSUBA様を始め多くのスポンサーの皆さまが協力してくださいました。baycurrent様は、チームスタッフとして参加してくださり、全体で一体感があり、チームとしてまとまっていました。山中選手が入ったことにより、荒川選手も良い刺激を受けて覚醒しましたし、大きなトラブルも転倒もなく、良い雰囲気でレースウイークが進んでいましたので悔しい結末になりました。来年こそ結果で恩返しできるよう、今から準備を進めていきます。
野左根航汰 KOHTA NOZANE

事前テストからレースウイークの流れは良い方だったと思います。山中選手は初めての大排気量マシンにも関わらず速かったですし、荒川選手もレースウイークに入ってタイムを上げてきてくれたので、3人とも良いペースで走れていました。自分としては、マシンセット的に追いすぎてしまった部分があり、100%ではなかったことが反省点です。周りも予想以上に速くアドバンテージがなかったのですが表彰台争いに絡める状態だったと思います。今回の経験を来年に生かしていきたいですね。
荒川晃大 KOHTA ARAKAWA

まずは、ご協力くださった皆さま、応援してくださった皆さま、ありがとうございました。結果は自分が走っているときにトラブルが出てしまいリタイアを余儀なくされました。走ってピットに戻れたので、マシンは直ると思っていましたが残念な結果となりました。鈴鹿8耐に出させていただいたことで、マシン面、ライディング面など様々なことを学ぶことができました。この経験を全日本後半戦につなげたいですね。
山中琉聖 RYUSEI YAMANAKA

まずは初めて鈴鹿8耐に出場させてくださったチーム、スポンサーの皆さまに感謝いたします。チームの一人一人が同じ目標を持ち、同じ方向を向いてレースを戦うことは、耐久レースならではだと思いますし、野左根選手がセットしたマシンに合わせて乗ることも貴重な体験でした。結果は残念でしたが、チームワークもよかったですし、良い雰囲気の中でレースができました。ゴールできなかったので、ぜひ来年も出たいですね。