日程・場所
2025年10月4日(土):公式予選 天候:雨 コース:ウエット
5日(日):決勝 天候:曇り コース:ドライ
岡山県・岡山国際サーキット(1周=3.747km)
観客動員数:5,910人(2日間合計)
ST1000
34 ナカリン・アティラットブワパット
予選7番手(タイム:1分48秒981) 決勝:5位
J-GP3
31 テーシン・インアパイ
予選7番手(タイム:1分56秒461) 決勝:12位
34 戸高倫太郎
予選13番手(タイム:1分57秒612) 決勝:11位
レース概要

シリーズ第6戦を岡山県・岡山国際サーキットで迎えた全日本ロードレース選手権。
前戦オートポリスは、残念ながら視界不良のためにレースが中止となってしまったため、今回こそしっかりレースをしたいところ。
ST1000クラスのナカリン・アティラットブワパット(チップ)、J-GP3クラスのテーシン・インアパイ(ブライト)、前週に行われた事前公開テストで岡山国際サーキットを初走行。
戸高倫太郎は、初走行ではなかったが、2回目とほぼ初めてみたいなものだった。
事前テストでチップはチームメイトである羽田に今回も引っ張ってもらいながらコースを攻略。
ブライトは、ウエットとなったテスト最終日も走ったが、戸高は、アジアタレントカップ日本ラウンドにワイルドカード参戦したため、1日のみの走行にとどまっていた。
レースウイークは、走行初日となった金曜日から雨に見舞われウエットコンディションでセッションは進んで行った。
走り出しとなった1本目は、雨量が少ない難しいコンディション。
こういった状況でチップは速さを見せ2番手。
雨量の多くなった2本目は多くのライダーがタイムを更新できず初日は総合2番手につけると、同じくウエットとなった公式予選では、7番手につけた。
J-GP3クラスは、ブライトが好調で初日は9番手につけた。
戸高も1本目に5番手につけ、初日の総合結果ではブライトが9番手、戸髙が10番手という結果で終え、レースに向けていい兆候を示すことができた。
公式予選でも、ブライトは順調にタイムアップし7番手タイムをマーク。
戸高は、タイムアタック中に転倒してしまい13番手と不完全燃焼な予選となっていた。
日曜日の天気は回復方向だったが、朝方まで雨は残ってしまい。
朝のウォームアップ走行は路面が乾かず中途半端なコンディション。
レースは、ぶっつけ本番でドライコンディションで行われた。

J-GP3クラスは、2周減算の17周で争われた。
ブライトも戸高もサードグループでポジションを入れ換えながら周回。
もう一つ前の集団についていきたいところだったが、残念ながらレースラップ数の減算もあり、グループから抜け出すことはできずに、戸高が11位、ブライトが12位でチェッカーフラッグを受けた。
ST1000クラスのチップは、井手選手と5位争いを繰り広げる。
レース終盤は、引き離されてしまったが、残り3周で前を走っていたライダーが転倒したため、一つポジションを上げ5位でフィニッシュした。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager

「ナカリンは序盤、前のライダーの後ろについて走る展開になり、その影響でブレーキに問題が出てしまいましたが、走り方を修正しながら初めての岡山サーキットで5位フィニッシュという結果はさすがだと思います。
J-GP3の2人に関しては、テーシンがとても調子がよく、初めてのコースでもしっかりと順応してくれました。
タイで走っているサーキットと少し似たレイアウトだったこともあり、予選まで好調でした。
決勝ではぶっつけのドライコンディションに対応しきれませんでしたが、それでも今季ベストリザルトを記録できたのはよかったと思います。
戸高も、本当はもう一つ前のグループで走りたかったと思いますが、予選位置からの展開を考えれば悪くない内容でした。
彼自身、前を走るライダーたちと同じグループで戦いたいという強い気持ちを持っていますので、次戦の鈴鹿ではその目標に近づけるよう期待しています。」
ST1000 RIDER #34 ナカリン・アティラットブワパット
“CHIP”NAKARIN ATIRATPHUVAPAT

「岡山国際サーキットを走るのは今回が初めての経験でした。前週のテストでは1日がドライ、もう1日がウエットという難しいコンディションでした。
レースウイークも金、土とウエットコンディションとなり、コースを覚えること、そして走り方を考えることに集中しました。
フィーリング自体は悪くなかったのですが、セッティングを詰め切るところまでは届きませんでした。
決勝はドライコンディションでのレースとなりました。ドライでの走行時間が限られていたため、序盤は走りながら学び、走り方を探り続けました。
ラスト5周でようやく自信を持って走れるようになり、ペースを上げることができました。
結果として5位でフィニッシュできたことをうれしく思います。チームメイトの羽田選手が優勝したことも本当にうれしいです。
彼は僕が日本でレースをする際、いつもアドバイスをくれる大切な存在です。タイガ、本当におめでとう!」
J-GP3 RIDER #31テーシン・インアパイ
“BRITE” TECHIN IN-APHAI

「岡山を走るのは今回が初めてでした。先週のテストからコースを覚え、他のライダーの走りを研究しながら少しずつコースに慣れていきました。
レースウイークは雨のコンディションが続き、路面状況が目まぐるしく変わる中での走行は本当に難しかったです。
雨は得意ではないのですが、今回は自然体でバイクに乗ることができ、自信を持って走れたのはよかったです。
予選では上手くまとめることができ7番手グリッドを獲得しました。
決勝は一転してドライコンディションとなり、スリックタイヤでのレースとなりますした。
ドライでの走行経験が少なく不安もありましたが、序盤から全力で挑みました。
ただ、スタートでミスしてしまい10番手まで順位を落としてしまったのが悔やまれます。
あのミスがなければ第2グループでのバトルもできたと思います。
次の鈴鹿は昨年JP250・4耐で走った経験もあるので、プレッシャーなく挑めるはずです。
最終戦をしっかり楽しみながら、いい結果で締めくくりたいと思います。」
J-GP3 RIDER #34 戸高倫太郎

「金曜日からウエットでも気持ちよく走ることができ、決勝に向けていい流れを作ることができました。
ペースも悪くなく、手応えを感じていました。
土曜日の予選では走り始めから感触がよく、さらにペースを上げてタイムを縮めようと思った矢先にクラッシュしてしまい、悔しい結果となりました。
決勝ではスタートをうまく決めることができましたが、路面コンディションが難しく、思うようにタイムや順位を上げられず苦しい展開になってしまいました。
もう少し上の順位でフィニッシュできると思っていただけに、悔いの残るレースでした。
次戦の最終戦・鈴鹿は、僕にとってホームコースのような場所です。経験を活かして挑みたいと思います。
目標はトップ10、できれば第2グループ、そして第1グループで戦うこと。
最終戦鈴鹿も全力で頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。」