日程・場所
2025 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第1戦MOTEGI 2&4 RACE
栃木県・モビリティリゾートもてぎ(1周=4.801379km)
2025年4月19日(土):公式予選 天候:晴れ コース:ドライ
20日(日):決勝 天候:晴れ コース:ドライ
観客動員数:26,000人(2日間合計)
結果
JSB1000
#4 野左根航汰
予選6番手(タイム:1分47秒976)決勝:DNF
#36 荒川晃大
予選18番手(タイム:1分51秒106)決勝:14位

4月20日(日)に栃木県・モビリティリゾートもてぎで全日本ロードレース選手権第1戦が行われた。今年は、例年よりシーズン開幕が遅く、今回は、4輪のスーパーフォーミュラとの併催の、もてぎ2&4レースとして開催された。全日本ロードレース選手権は、最高峰のJSB1000クラスのみとなり、Astemo Pro Honda SI Racingからは、エースライダーの野左根航汰と新加入の荒川晃大がエントリー。野左根は、もちろん優勝を狙い、荒川はST1000仕様のマシンで新しいチームとコミュニケーションを深める実戦テストという意味合いの強い参戦となった。
前週にPRE-TEST “Round ZERO”と題した事前テストが2日間あり、マシンのアップデートを確認し、昨年からの課題をこなし、テストならではの大きな変更を行うなど、充実した内容となっていた野左根。レースウイークにニューパーツを投入し、さらなるレベルアップを狙ったが、今年は木曜日の走行がなく、金曜日に40分の走行を2本こなして、土曜日の公式予選を迎えていた。
土曜日は、日差しもあったため、初夏を思わせる厚さとなった。路面温度も45度と4月とは思えないコンディションで予選セッションはスタートした。各ライダーが書き引きする中、最初のアタックで野左根は1分48秒702を記録。ピットインを2度行い、セッション終盤に単独でアタックし1分47秒976で6番手。何とか2列目を確保していた。荒川は、1分51秒106で18番手につけた。
日曜日は朝から曇り空となり、ウォームアップ走行が朝8時30分から行われた。ここでマシンチェックを行いレースに向けた最終調整を行っていく。そして12時30分よりスタート進行が始まり、野左根と荒川はピットを後にしダミーグリッドに向かった。

決勝は20周で争われた。2列目6番手グリッドから好スタートを見せた野左根は、1コーナーから2コーナーでインに入り込み4番手に浮上。前を走るワークス勢に食らいついていく。オープニングラップを4番手のまま終え、トップグループは野左根を含む5台が形成していた。隙あらば前にいきたい野左根は、2周目のV字コーナーでは、ヤマハファクトリーの中須賀選手、ドゥカティワークスマシンを駆る水野選手を一気にインからかわして2番手に浮上。トップを走る選手のテールを捕らえたのだが…。続くヘアピンコーナーへのブレーキングで痛恨の転倒。マシンを起こし再スタートするものの、ピットに戻り悔しいリタイアとなってしまう。

荒川は、スピードに勝るJSB1000マシンを相手にポジションを入れ換えながら周回。レース終盤には星野選手との14位争いを制してゴール。JSB1000クラスで初めてポイントを獲得した。
ライダー・監督コメント
伊藤真一 チーム監督 Shinichi Ito Team Manager

「2025年シーズンもAstemo様、MITSUBA様、Honda様を始め、多くの皆様のお力添えのおかげで開幕戦を終えることができ、感謝申し上げます。残念ながら良い結果を残すことはできませんでしたが、攻めた結果でもありますし、これを糧にして次戦で巻き返せるように、引き続き努力していく次第です。今回は、ウイークで新しいパーツを投入したこともあり、流れは決して良くありませんでした。その分、野左根に負担をかけてしまった結果だったのかもしれません。荒川は、このチームで初レースということで、スタッフとのコミュニケーションなど、このチームでのやり方を学んでもらう目的で参戦。パフォーマンスディレクターに就任してくれた渡辺一馬も良いアドバイスをしてくれたので、荒川の持つ本来のパフォーマンスをSUGOから引き出せるように準備していきたいと思っています」
JSB1000 RIDER #4 野左根航汰 KOHTA NOZANE

「このチームに来てから初めての転倒リタイアだったので本当に悔しいです。スポンサーの皆様、チームはもちろん、全日本ロードレース選手権が開催されている中で、地元に一番近いサーキットなので、応援に来てくださった方も多かったですし、不甲斐ない結果に終わってしまい、申し訳ない気持ちです。事前テストから金曜日と流れは悪くなかったのですが、予選で1発タイムを出し切れなかったので、序盤で前に出なければと少し焦りがあったのかもしれません。転倒は不可解な部分もあったので、しっかり解明し、次のSUGOで良いレースができるように準備していきます」
JSB1000 RIDER #36 荒川晃大 KOHTA ARAKAWA

「Astemo Pro Honda SI Racingに加わらせていただき、とても光栄に思っています。2月からスポーツ走行を走らせていただき、事前テスト、そしてレースウイークと様々な経験を積むことができたので、今回レースに参戦できたことは本当に良かったと思います。レースに集中できる環境を作っていただいているので、自分自身も、もっとバイクの状態を把握し、うまくエンジニアの皆さんに伝えていけるようにしたいと思っています。まずは、最初のレースを無事終えられたことを感謝いたします。次戦SUGOがST1000クラスの開幕戦となるので、優勝を狙えるように事前テストから良い流れを作っていきたいですね」